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長くかかる歯の根の治療、根管治療。
いったいいつまで続くのか?
毎回仮歯を外して何をしているのか?
などと疑問に思ったことはありませんか?
この記事では根管治療の期間と流れについて解説します。
根管治療の期間は状態により異なる。初めての治療であれば3回、再発であれば5回程度
根管治療の期間は早ければ1~2週間、長い場合は半年以上かかることもあります。
リーマーという細い針のような機具を使って根管内の神経や血管をかき出すのですが、神経が通っている根管は非常に複雑で細く、肉眼で中を確認することは困難です。
そのため、リーマーを使って神経や細菌を全てかき出すために、何度か通院が必要になります。
初めて抜髄する歯は比較的すぐに治療が終わりますが(平均で3回程度)、過去に抜髄した歯の治療途中に放置した場合などは神経が腐っているので、消毒に時間がかかります(平均で5回程度)。
さらに歯の根元に膿が溜まってしまった場合(根尖病巣)などは、膿を出し切るために、治療が半年以上かかるケースもあります。
根管治療の途中で治療を放置してしまうと、次に通院する際には更に治療期間が長くなるため、必ず最後まで通院することが大切です。
治療期間が長引いたり、治療のゴールが見えなくなって不安になり、治療を中断してしまいたい気持ちになるかもしれませんが、最後まで通いましょう。
不安や心配があれば、主治医に相談し、自分の状態を把握することも大切です。
根管治療の流れ・進め方
根管治療の大まかな流れです。
②の抜髄は神経がある場合に行うので、再治療の場合は行いません。
①虫歯除去:歯の神経(歯髄)に達した虫歯を取り除く
虫歯を取り除きます。
②抜髄と機械的な洗浄:リーマーで根管内の感染組織を除去
根管内をリーマーという画鋲のような器具でかき出すように腐敗した神経や血管を細菌とともに取り除きます。再治療の場合、抜髄は行いませんがリーマーで洗浄を行います。
この時、膿が出ていると、一時的に痛みが強くなる場合がありますが、強く痛むようであれば歯科医院で処方してもらった抗生物質・痛み止めを飲むようにしましょう。
③薬による洗浄:細菌が残らないように薬液で消毒
根管内の神経を取り除いた後に、細菌が残らないように根管内を薬液で洗浄し消毒します。細菌が残っていると再発してしまいます。この時に痛みがある場合は抗生物質や痛み止めなどが処方されます。
また、いつまでも痛みが取れない場合は、歯の神経が取りきれず、残ってしまっている可能性がありますので、我慢せずに歯科医師に相談するようにしましょう。
④歯の計測:歯の根の深さを調べる
歯の根の長さを計測します。
「根管長測定器」という器材を使用する場合もありますが、歯科医師が器材を使わずに指の感覚で測定する場合もあります。
⑤根管充填(こんかんじゅうてん):ゴムで歯の根の隙間を埋める
根管内を消毒した後に、ガッタパーチャという薬を詰めます。ガッタパーチャはゴム状であるため、根管内の隙間を埋めて細菌の繁殖を防ぐ効果があります。この作業を「根管充填(こんかんじゅうてん)」といいます。
⑥土台(コア)の作成:歯の根を密閉、歯を強化する
歯に土台を作ります。土台の素材は金属でできた『メタルコア』とプラスティックのような素材でできた『レジンコア』『ファイバーコア』の3種類が一般的に使用されています。
⑦被せ物の作成:土台の上にクラウンを被せる
土台が完成したら、歯に被せ物(クラウン)をして完了です。