歯が折れた!歯が抜けた!事故や転倒などで歯に損傷を受けた時の状態別の処置と根管治療

歯が折れた!歯が抜けた!!事故や転倒などで歯に損傷を受けた時の状態別の処置と根管治療|歯を怪我した男の子|根管治療ナビ

もし、事故や転倒などで歯が欠けたり、本来の歯が生えている位置から動いてしまったり、歯が抜けてしまったら、痛みと精神的な動揺でどうしていいか分からなくなってしまう方も多いのではないでしょうか。

この記事では、そんなもしもの時の適切な応急処置と対応についてお伝えします。

自分の歯が損傷を受けてしまった時にも、家族や身近な方が事故や転倒で「歯が折れた!歯が抜けた!」といった時にも、慌てないで対応できると良いですね。

事故や転倒などで歯に損傷を受けた時の状態別の処置と対処法

それでは、損傷を受けた歯の状態を4つに分けて、どのように対応すればよいのかをそれぞれ解説していきます。

  1. 歯が折れた、歯が欠けた
  2. 歯の位置が変わった
  3. 歯が抜けた
  4. 歯が揺れる

の順番に見ていきましょう。

歯が折れた、歯が欠けた  

歯が折れたり、歯が欠けたりした場合、まずは歯髄(歯の神経)が露出しているのかどうかをチェックすることが重要です。

歯髄は神経と血管など柔らかい組織が詰まっていて、赤色をしています。歯が欠けた時、断面が赤くなっている場合、歯髄が露出している可能性が高いです。

歯が折れた!歯が抜けた!事故や転倒などで歯に損傷を受けた時の状態別の処置と根管治療|歯の構成|根管治療ナビ

口の中で出血がある場合はうがいをして清潔にして、ガーゼなどで止血をし、折れたり、欠けて穴が空いたりした歯の断面をよく観察してください。欠けた歯が手元にある場合は軽く流水で洗い、乾燥させないよう生理食塩水か牛乳の中に入れておきましょう。

歯髄(歯の神経)が露出していない場合

歯の一部が欠けてしまっただけで歯髄(歯の神経)が露出していない場合は、歯髄(歯の神経)の保存ができ、一般的な詰め物などの治療によって歯の機能も見た目も回復できる可能性があります。欠けた歯を持って、なるべく早めに歯科医院を受診しましょう。

治療方法は、欠けてしまった部分の大きさによって異なりますが、例えばコンポジットレジンというプラスチックの白い素材を利用して修復をする方法や、歯の全体に被せものをする方法などがあります。欠けが小さくても、損傷した部分が感染していたり歯の根に影響があったりする場合があるので、歯科医院で定期的に経過を診ていくことが必要です。

歯髄(歯の神経)が露出している場合

歯が折れた!歯が抜けた!事故や転倒などで歯に損傷を受けた時の状態別の処置と根管治療|歯の損傷で露髄した画像|根管治療ナビ

次に、事故や転倒で受けた衝撃が強かったことで、歯髄(歯の神経)が露出している場合です。

歯髄(歯の神経)が露出してしまった場合でも、損傷を受けた直後に処置をすれば、歯髄(歯の神経)を残すことも可能な場合があるので、あきらめずに、すぐに歯科医院に相談して診てもらいましょう。

強い損傷を受けた歯の多くは、損傷を受けてから3ヶ月程度で歯髄(歯の神経)の生活反応がなくなって(=死んで)しまいます。放置してしまうと歯の変色が起こったり、歯の根の病気になったりする可能性があります。

歯髄(歯の神経)の細菌感染が著しい場合は、歯の根の治療(根管治療)をする必要があるかもしれません。歯髄(歯の神経)の感染が一部分であれば、適切な治療を行うことで後々に炎症が起きて強い痛みや歯肉の腫れなどを起こすことを防ぐことができる可能性があります。そのため、歯の根の治療に詳しい歯科医院や歯の根の治療専門の歯科医院で治療を行うことが望ましいです。

歯の位置が変わった

歯が折れた!歯が抜けた!!事故や転倒などで歯に損傷を受けた時の状態別の処置と根管治療|歯がずれた写真

事故や転倒で歯の位置が変わるくらいの大きな損傷があった場合について解説します。

歯の位置が変わった場合は、歯を元の位置へ戻し、歯を固定して、周りの組織の回復を待つことが一般的です。

歯の位置によっては、一度歯を抜いてまた歯をもとに戻す再植治療を行う場合があります。

なるべく早めに口腔外科を標榜している歯科医院や総合病院もしくは歯の根の治療に詳しい歯科医院に相談しましょう。もし、自分で元の歯の位置へ戻せそうな場合は試みてから歯科医院に行ってください。

経過を診ていく中で、噛み合わせの調整や矯正治療が必要になる可能性もあります。

また、乳歯や生えたての永久歯の場合は、無理に元の位置まで戻さずに様子をみる場合があります。損傷によって乳歯の位置がずれた時、その下で育っている永久歯の生える方向や、歯の形・色などに影響が出る可能性があるので、永久歯への生え替わりまでは定期的な受診が望まれます*1

*1(参考)日本歯科医師会 歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020|小児の外傷

 

歯が抜けた

歯が折れた!歯が抜けた!!事故や転倒などで歯に損傷を受けた時の状態別の処置と根管治療|歯が抜けた

事故や転倒で歯が抜けてしまった場合、歯が抜けてから受診するまでの時間が短く、抜けた歯の保存状態が良いほど、歯を元の位置へ戻す治療の予後が良好になることが期待されます。

抜けた歯を持つ時は歯冠部分(歯の頭の方)を持つようにしてください。歯の根には歯根膜という組織があり、その組織が損傷すると歯をもとの位置に戻す治療に影響する可能性があります。

歯が汚れている場合は流水でサッっと、時間で言うと最大で10秒ほどで汚れを落としましょう。歯の状態を保つには生理食塩水を使用することが望ましいです。

可能であれば、その場で抜けてしまった歯を元の位置に戻るか試してください。

元の位置に戻すことができる場合は、そのまま歯を入れた状態でハンカチなどを噛ませて、口腔外科を標榜している歯科医院や総合病院へ向かいましょう。

元の位置へ戻すことができない場合は、抜けてしまった歯をきれいな容器に入れて、生理食塩水または牛乳に浸し、口腔外科を標榜している歯科医院や総合病院へ向かってください。この時に水道水は使用しないでください。生理食塩水や牛乳などの保存液が見つからない場合は口の中に含んで、飲み込まないように唾液で保存しましょう。

乳歯が抜けてしまった場合は、乳歯と骨の癒着が起こると、永久歯が生える時や、永久歯が成長する時に影響がでる可能性があるので、抜けてしまった乳歯は元の位置へ戻すことをおすすめしない場合*2もあります。永久歯への生え替わりまでは定期的に経過をチェックするために受診することが望まれます。

*2(参考)日本歯科医師会 歯とお口のことなら何でもわかる テーマパーク8020|歯の外傷

 

歯が揺れる

事故や転倒によって、歯が欠けたり抜けたりはしていないけれどグラグラする等、歯が揺れる場合の対応についてご説明します。

歯が揺れることは、歯を支える骨の部分がダメージを受けた場合に起こりやすいのですが、歯の根が折れた場合にも起こりえます。まずは、口腔外科を標榜している歯科医院や総合病院に向かい、歯の根の状態や周りの骨の状態を確認することが重要です。

歯の揺れは大きく分けて3分類されます。

  • 動揺度Ⅰ:左右、前後に歯を揺らしてもさほど揺れが生じない
  • 動揺度Ⅱ:左右、前後に歯を揺らすと揺れを触れる
  • 動揺度Ⅲ:動揺度Ⅱに加え、縦方向にも揺れを触れることができる

動揺度Ⅰ~Ⅲのうち、Ⅱ~Ⅲの場合は歯の亜脱臼、脱臼の可能性があるため固定処置が必要になります。固定処置は、両側の歯と固定することが多く、固定期間は約2週間~4週間です。その間は出来るだけ固定部分を使わないように安静にする必要があります。

その後、良質な歯の根の治療(根管治療)を施すことが肝心です。歯の根の治療に詳しい歯科医院や歯の根の治療専門の歯科医院を受診されることをおすすめいたします。

歯に損傷を受けた時の根管治療について

ここまで損傷を受けた歯の状態を4つに分けて、どのように対応すればよいのかをそれぞれ解説してきました。

応急処置をまとめると、損傷を受けてから出来るだけ早く歯科医院を受診することと、欠けたり抜けたりした歯を適切に保存することがポイントでした。

しかし、事故や転倒によって歯に特に強い損傷を受けた場合、歯の予後を左右するのは、質の高い歯の根の治療(根管治療)と言えるかもしれません。

その場では一見問題が無さそうであっても、歯の根に細菌感染が起こっていたり、歯の根が折れていたりする場合があり、そのまま放置すると数ヶ月後に歯の変色などが起こる場合もあります。

歯の根の治療については、歯科医師の技術や歯科医院の器具・設備の充実度により、成功率が左右され、再発のリスクが高い治療なので、歯科医院選び、歯科医師選びが重要となります。

歯の根の治療が得意な歯科医院については、こちらのページも参考ください。

歯の根の治療が得意な歯科医院を探す方法・根管治療の専門医とは?

まとめ

今回は事故や転倒などで歯に損傷を受けた時の処置と対処法を、損傷を受けた状態によって、どのように対応すれば良いのか記載させていただきました。

突然の歯の損傷や喪失には誰しもが少なからず動揺するかと思いますが、しっかりと対処することで、歯を失うことなく治療ができるかもしれませんので、出来るだけ落ち着いて対応してください。

また、ここに記載されているのはあくまでも緊急時の対処法であり、適切な処置を歯科医師、または医師のもとでご相談されることが前提となります。

特に事故や転倒で口腔内の怪我がある場合は頭部の打撲を伴っていることも考えられるため、意識の状態や反応によっては、歯科治療の前に医科の専門診療科の受診をおすすめいたします。

 

参考文献(原文英語)

Endod Dent Traumatol 1986,1985
Dent Traumatol. 2012 APR

 

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