神経を抜いた後の歯茎の腫れは、歯の根の膿袋が原因?根尖病巣・フィステルとは?
根管治療:歯の根の治療、歯の神経を取る治療
歯の中の神経や血管が通る管を「根管(こんかん)」といいます。
根管治療(こんかんちりょう)は、根管内にある歯の神経や血管を除去し、根管内の清掃や洗浄、消毒などを行い、根管内の痛みや炎症などを抑える治療です。
根管治療を行うと、重度の虫歯でも歯を抜かずに済む場合があります。
歯医者さんからは「歯の根の治療」「神経を取りますね」「根っこ取りますね」などと伝えられることが多いようです。
専門用語では「歯内治療」と呼ばれることもあります。
厚生労働省の平成17年度患者調査によれば、全体の約25%の方が根管治療を経験している一般的な治療ですが、実際にどのような治療を行っているのか知っている人は少ないのではないでしょうか?
抜髄:歯の神経を取り除く治療
虫歯が悪化し、神経に到達してしまった際に歯の神経を取り除く根管治療です。
歯科医院で「神経をとります」「歯の根をとります」と言われた場合、抜髄が行われると思って良いでしょう。
歯の表面はエナメル質と象牙質でできており、象牙質の奥には歯の神経(歯髄)があるのですが、虫歯が悪化し、象牙質を溶かし神経まで到達してしまうと、抜髄が必要となります。
また、虫歯の他に事故などにより歯が折れて神経が切断されてしまうと、抜髄が必要になるケースがあります。
感染根管治療:歯の中で細菌が繁殖した場合の治療
感染根管治療が必要なケースは大きく以下の2種類があります。
- ①歯の中で細菌が繁殖し、根管が腐敗した場合
- ②一度抜髄した歯の処置が不完全で根管内に細菌が繁殖している場合
治療内容は抜髄と同じですが、根管内で細菌が繁殖しているため、消毒に時間がかかり、抜髄の段階よりも通院回数は増える場合がほとんどです。
また、長期に渡り症状を放置していた場合、歯の根の先に膿がたまり、根尖病巣(こんせんびょうそう)という膿の袋ができてしまうので注意が必要です。
放置すると危険!歯根の膿袋「根尖病巣」と、歯茎の腫れの原因となる「フィステル」とは?
神経の除去や消毒が不完全だった場合、根管で細菌が繁殖し、歯の根元に膿の袋ができます。
これを根尖病巣(こんせんびょうそう)といいます。膿の袋が大きくなると歯茎を貫通し、フィステルというおできのようなものから膿が出てきます。
フィステルができている状態は膿の袋が大きくなっている状態ですので、なるべく早めに歯科医院に相談することをおすすめします。
根管治療で改善しない場合は「歯根端切除術」で膿袋を除去
膿の袋が大きくなると、根管治療では回復しない場合があり、その際は、歯根端切除術という手術が必要になります。
歯の根の先にある膿の袋を取り出し、感染した根の先を切断する手術です。
歯根端切除術を行っても回復しない場合は残念ながら抜歯、つまり歯を抜くこととなります。
目白マリア歯科
最寄り駅:目白駅徒歩5分
住所:東京都新宿区下落合3-16-13 グランドール目白1F
電話番号:03-6908-2923
CT、マイクロスコープ完備。週に3日(月・水・土)精密根管治療専門日を設けている。ほとんどの根管治療を1~2回で終了できる。さらに歯内療法外科、歯科口腔外科を専門としている歯科医師も在籍してるため「歯根端切除術」「意図的再植」にも対応可能。精密根管治療について詳しく説明したページあり。