歯の根に溜まった膿を出し切る!あえて仮詰めをしない『根管開放』
根管治療中に「仮詰め(蓋)をせずに治療が終わった」という経験はありませんか?
仮詰めをしていない状態では、虫歯を取り除いたところに大きな穴が空いているのが不安になると思いますが、安心してください。
これは「根管開放」という治療法です。
あえて仮詰め(蓋)をしない、根管開放
根管治療を途中で放置してしまったり、長く虫歯を放置して悪化してしまった場合、歯の根に膿がたくさん溜まっている場合があります。
歯の根元から膿が大量に出ていたり、細菌が出したガスが溜まっている状態になると、歯の中の気圧が高まり、痛みや、顔の腫れといった症状が出ます。
中にはかなりの激痛を訴える人もいます。
そのため、根管の清掃が終わったあとに仮歯の処置をせずに、そのままにするケースがあります。それを「根管開放」といいます。
根管開放を行うと、それまで感じていた激痛や顔の腫れがひきます。
仮詰め(蓋)をせずに食事をしても大丈夫?
大きな穴が空いているので、食事をとることにためらう方は多いと思いますが、安心して食事をしてください。
治療中の歯では噛まないように気をつけていれば問題ありません。
いつもよりも少し念入りに歯磨きをして食べカスをできるだけ外に出すようにしてください。
また、治療中の歯に食べ物が入ってしまって取れない場合は、歯医者さんに相談しましょう。
根管開放のメリットとデメリット。臭いが気になる場合も。
根管開放については、歯医者の中でも意見が割れており、よしとする歯科医師もいれば、基本的には根管開放を行なわない、というスタンスの歯科医師もいます。
根管開放を行わない理由としては、「再発のリスクが高まる」という理由があげられます。
蓋をしないので、歯の根の中に唾液が入ります。唾液が歯の中に入るということは、細菌も歯の中に侵入します。
根管治療は、「歯内の細菌を除去する」ことが目的の治療ですので、再発のリスクが高まると考えられています。
また、それとは逆に、膿が出て歯内の気圧が高まり、激痛を引き起こしている場合は、根管開放を行って全ての膿を出し切った方が良い、と考える歯科医師もいます。
いずれにしても、何らかの理由があって仮詰めを行っていないと考えられるので、疑問がある場合には、よく主治医と相談することが大切です。
ただし、根管開放で膿が出ている状態では、膿による臭い(悪臭)が気になる場合もあるので、注意が必要です。
根管開放まとめ
歯の根の中に膿が溜まってる場合は、根管開放を行うことがあります。
根管治療は、最初に抜髄をした時に適切な処置を受けることが大切です。
ですから、根管治療を途中で放置したりせず、特に根管開放を行っている場合は、細菌が歯の根に入り込むリスクが高い状態ですので、継続して通院をすることを心がけましょう。
目白マリア歯科
最寄り駅:目白駅徒歩5分
住所:東京都新宿区下落合3-16-13 グランドール目白1F
電話番号:03-6908-2923
CT、マイクロスコープ完備。週に3日(月・水・土)精密根管治療専門日を設けている。ほとんどの根管治療を1~2回で終了できる。さらに歯内療法外科、歯科口腔外科を専門としている歯科医師も在籍してるため「歯根端切除術」「意図的再植」にも対応可能。精密根管治療について詳しく説明したページあり。